イシテクマガジン Vol.7 秋号

石山テクノ建設のマスコットキャラクター イシ君&テクちゃん
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石山テクノ建設のマスコットキャラクター イシ君&テクちゃん
京町家リノベーション完成見学会のご案内 ~婆娑羅ばさら 金木犀きんもくせい

2025年11月2 日 10:00∼16:00   
予約なしで、お気軽ににお立ち寄りください。

昭和10年に建てられたこの西陣の京町家が宿泊施設として生まれ変わりました。

 小上がりの寝室には現代の快適さを。お座敷は昔ながらの趣を。

庭には、先進気鋭の植木職人による新しい景観が広がります。

 オーナーのこだわりと京町家を知り尽くした職人達の手仕事により、伝統と今を美しくつないだ空間が生まれました。

 京都にお住まいの皆様には、ぜひご覧いただきたい施工事例です。

京町家 オトリニワ 施工後
オトリニワ
ばさら金木犀 2階 寝室
2階 寝室
京町家 座敷から眺める庭
座敷から眺める庭
ばさら金木犀 1階 裏庭
1階 裏庭
北山杉の磨き丸太、黒柿の落掛、桐の欄間 個性豊かな材が調和し、空間を整えています。
1階 座敷

場所:婆娑羅 金木犀

   〒602-8311

   京都市上京区寺之内通千本西入柏清盛町994−1

市バス:千本上立売より 徒歩2分

     千本今出川より 徒歩9分

自動車:近隣の駐車場をご利用ください

京都市民が選ぶ。京都の財産として残したい。“京都を彩る建物や庭園” 認定
廣田家住宅 境界塀の復旧工事 ― 壊さずに生かす修復の力 ―

廣田家住宅

廣田家住宅は、新町通に面した昭和初期の京町家。お庭や塀も丁寧につくられ、約32mの和風塀は町家らしい景色を形づけています

 ところが2023年の晩秋、その一部が大きく傾いてしまいました。幸い庭木が支えて倒壊は免れ、隣地への被害もありませんでしたが、柱の根元は腐食し、全体に老朽化が進んでいました

廣田家住宅外観
廣田家住宅外観

工程1  大きく傾いた塀、慎重な復旧

庭木が支え、倒れる寸前で踏みとどまった塀
庭木が支え、倒れる寸前で踏みとどまった塀
庭木の間をぬっての作業
庭木の間をぬっての作業
左官壁を傷つけない技術
左官壁を傷つけない技術

廣田家住宅は、新町通に面した昭和初期の京町家。お庭や塀も丁寧につくられ、約32mの和風塀は町家らしい景色を形づけています。

 ところが2023年の晩秋、その一部が大きく傾いてしまいました。幸い庭木が支えて倒壊は免れ、隣地への被害もありませんでしたが、柱の根元は腐食し、全体に老朽化が進んでいました。

 通常なら建て替えを選びますが、この塀は景観的にも価値が高く、歴史を物語る存在。そこで私たち石山テクノ建設は「壊さずに生かす」復旧工事をご提案しました。

工程2  根継ぎで古い柱に新しい力を

鉄筋とエポキシ樹脂による根継ぎ
鉄筋とエポキシ樹脂による根継ぎ
腐食した柱脚部
腐食した柱脚部
傷んだ柱を補強
傷んだ柱を補強

端部の柱が傷んでいたため、根元を新しく取り替える「根継ぎ」という工法を採用しました。古い部分と新しい木材を鉄筋とエポキシ樹脂を用いて強度を確保すると同時に、水が柱の内部へ吸い上げられて腐食するのを防ぐ工夫も施しました。この方法は寺社建築の改修でも広く用られ、当社が得意としてきた伝統と先端技術の融合を活かした施工です。

工程3  大きく傾いた塀、慎重な復旧

見えなくなるところにステンレスの金物を忍ばせる
見えなくなるところにステンレスの金物を忍ばせる
塀を支える”新しい足”を
塀を支える”新しい足”を
腐食に強いステンレス金物を採用
腐食に強いステンレス金物を採用

傾きを直したあと、そのままではまた崩れてしまう可能性があります。そこで柱の根元に新しいコンクリート基礎を打ち直し、地中に打った鋼管杭と接続。見えない部分から強さを補いました。さらに柱と控え柱は金物でしっかりと固定。昔ながらの木組みの雰囲気を残しながらも、現代の耐震技術を組み合わせることで「安心して長く使える塀」へと生まれ変わりました。

完成  京都の街並みに溶け込み、安心感を備えた壁に

工事は庭木の間をぬうように機械を入れる必要があり、とても慎重な作業でした。仕上がりはまるで傷んでいなかったかのように自然で、塀の風情を損なわず、美しくよみがえりました。

施工前
施工前
施工後
施工後

私たちは、古いものをただ直すのではなく、「これからも長く使えるように」することを大切に考えます。歴史的な建物においては「本物らしさ」と「現代に合わせた工夫」の両立が求められます。工事は、予定よりずいぶんと時間を要しましたが、その両方を大切にできたと考えています。

お客様の声

 奥の庭に面した高塀の土台が腐り、庭木にもたれ掛かって倒れた状態になったので作り直すことを検討しました。しかし塀本体はしっかりしており漆喰も良好な状態でしたので、以前からご助言をいただいている永松先生と石山テクノ建設さんのご提案で、既存の塀を活かしたまま地震にも強くなるよう基礎を強化する工法で直して頂き、元の美しい塀を引き継ぐことが出来ました。京都市の歴史的重要建造物にも指定して頂いているので、今後も住居の手直しが出てくると思いますが、安心して石山さんに相談出来ることが心強いです。

石山 知己 技術営業部 営業課  営業部長
担当:営業部長 石山 知己

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お客様とのエピソード
亀岡市 M様

今から26年前の1999年10月、会社設立後2年経った頃、自宅近くのご近所さんであるM様邸の屋根瓦の全面葺き替えの工事をご依頼いただきました。その頃のわが社にとっては大きな工事です。

 既存の瓦葺き土を撤去し、屋根の軽量化を図り耐震性能を高めました。防水ルーフィングは特別仕様の3層敷で設計し、屋根に横に渡した 桟木に瓦を一つ一つ引っ掛けてクギで固定していく「引っ掛け桟瓦葺き」工法で行っています。
竣工から1年ほど経った頃のこと。

ある日、50歳前後の屋根修理業者が奥様を訪ねて来ました。

 「いい瓦を葺いておられますね」

そう切り出した後、突然、「でも、瓦がズレていますよ」と。

一緒に軒先を見上げた奥様は、思わず「あら本当!」と仰天。

 さらに「うちで直させて下さい」と粘られ、不安になった奥様は、3日後に弊社へご連絡をくださいました。早速確認しましたが、屋根は異常なし。

弊社の「引っ掛け桟瓦葺き」工法は、瓦を桟木に掛けてクギで固定するためズレるはずがありません。

 竣工図とお渡ししていた工事写真(安心の報告書)を改めてご覧いただき、ご説明すると

奥様は「よくもまあ!」と怒り心頭。

悪質な営業の手口を知ると、すっかり安心していただけました。

 それから26年後。

敬老会の食事会で奥様と再会し、この話題で大いに盛り上がりました。

もちろん屋根は今も健全で、雨漏りも一切なし。

そのお言葉に、私も嬉しい気持ちになりました。

瓦を一つ一つ桟木に引っ掛けてクギで固定しています
瓦を一つ一つ桟木に引っ掛けてクギで固定しています
代表取締役 石山孝史
代表取締役 石山孝史

耐震・断熱改修モデル住宅
 古民家「沙桜里庵」

〒621-0033
京都府亀岡市ひえ田野町佐伯垣内亦2-2
Tel 0771-56-8550 
Cafe 11:00~ 16:00( L.O. 15:30 )
定休日 日・月曜日(木曜日は見学のみ可能) 
無料駐車場完備 3台

カフェ営業中♪

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イシテクマガジンは年4回発行しています
次回は、来年1月の発行を予定しています。
                           石山テクノ建設のマスコットキャラクター イシ君&テクちゃん

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